SNSやインテリア雑誌では、片付いた部屋に「ミニマリスト」「シンプリスト」という言葉が添えられています。見た目が似ているため、違いが分かりにくいと感じる人もいるでしょう。
ただし、どちらにも公的で統一された定義があるわけではありません。使う人や媒体によって意味が異なるため、正解となる境界線を引くより、何を大切にして選ぶかを見るほうが実用的です。
この記事では、よく見られる用法をもとに、二つの考え方の共通点と違いを整理します。
共通するのは、暮らしを意識して整えること
ミニマリストもシンプリストも、持ち物や生活を成り行きのまま増やすのではなく、自分なりの基準で整えようとする点は共通しています。
違いとして語られやすいのは、整えるときに何を優先するかです。ミニマリストは必要性や量に目を向け、シンプリストは仕組みの単純さや心地よさに目を向ける、という説明がよく見られます。ただし、これは傾向であり、すべての人に当てはまる定義ではありません。
ミニマリストは必要性と量を見直す
ミニマリストは、目的に必要なものを残し、それ以外を減らす考え方として語られます。
買い物では「欲しいか」だけでなく、実際に使う場面があるか、似たものをすでに持っていないかを確認します。持ち物を減らすことは目的そのものではなく、管理や選択に使う労力を減らす手段にもなります。
シンプリストは複雑さと心地よさを見直す
シンプリストは、物の数だけでなく、見た目や手順、暮らしの複雑さを整える考え方として使われています。
必要不可欠ではない雑貨や思い出の品でも、自分が心地よく過ごすために役立つなら残すことがあります。反対に、数が少なくても使いにくい仕組みは見直します。
同じ人の中で二つの基準は交わる
実際の暮らしでは、二つの考え方をきれいに分ける必要はありません。
スマートフォンなら、使わないアプリを削除するのは量を減らす判断です。必要なアプリを探しやすく並べ直すのは、使い方を単純にする判断といえます。
買い物では必要性を優先し、部屋づくりでは好みを優先するなど、場面によって基準を使い分けることもできます。
呼び方より、迷ったときの基準を持つ
自分がどちらに当てはまるかを決めることより、迷ったときに使える問いを持つほうが役立ちます。
物を手元に置くか迷ったら、「これは今の生活で使っているか」「管理する手間に見合っているか」「あることで心地よく過ごせるか」を順に確かめます。一つの答えだけで決めず、必要性と好みの両方を見ても構いません。
この記事の内容を深める1冊
ここからはアフィリエイト広告を利用しています。記事の内容を実践・深掘りする助けになるものだけを選んでいます。
優先度1:『ぼくたちに、もうモノは必要ない。増補版』
ミニマリストとシンプリストの違いを踏まえ、自分に必要な物の基準を考える助けになります。
まとめ
ミニマリストとシンプリストに厳密な境界線はありません。必要性や量を見直す方向と、複雑さや心地よさを整える方向の違いとして捉えると、自分の暮らしへ取り入れやすくなります。次に迷う物が出てきたら、必要性と心地よさを一つずつ確かめてみてください。
参考文献
Merriam-Webster. “Minimalist.” Merriam-Webster.com Dictionary. https://www.merriam-webster.com/dictionary/minimalist