見せ方を変えるだけで、相手に与える印象を劇的に変える「シャルパンティエ効果」について解説。
この心理効果は日々スーパーなどで目にするものでもあります。
意味から効果、対策まで解説。ぜひ、最後までお読みください。
シャルパンティエ効果とは?
重さの感覚が視覚的な大きさの影響を受けた結果、重さが同じでも体積の小さいほうが重く感じられる心理効果。
一言でいえば、頭のイメージで重さの判断が変わってしまうこと。
例えば、同じ重さでも、「綿」と「鉄」では後者を「重い」と錯覚してしまう。
由来は、フランス人医師のオーグスチン・シャルパンティエが大きさと重さの錯覚についての実験から。
- レモン100個分(多く配合されていそう)
- 1日あたりたったの80円(年換算にすると高いと思われてしまう)
- コーヒー1杯分(それぐらいなら)
例えば、上記のように表記することで、相手に与える印象を変える。
主にマーケティングやセールスコピーに使われます。
【シャルパンティエ効果】活用方法
活用方法は大きく分けて3つ。
- 大きな数字を使う(効果、効き目が高い)
- 分割する(安く見せる)
- 身近な例えを使う(イメージさせる)
順番に見ていきます。
大きな数字を使う(効果、効き目が高い)
数字の表記を大きくする
例えば、2g配合より2000mg配合と表記する。2倍より200%上昇と表記する。
節約効果の強調
1日あたり100円より、1年で36500円の節約につながると表記する。
後者の方が、より「節約効果が高い」という印象を抱かれます。
分割する(安く見せる)
桁を下げる
1000円より980円、10000円より9999円と表記する。
または桁は同じでも8000円から7980円で位を変えて、安い印象を抱かせます。
2段階割引
80%OFFと70%OFF、レジにてさらに10%OFFの2つ。
後者の方がより「割引」しているというイメージを持たれ、お得感を演出されます。(実際は77%)
身近な例えを使う(イメージさせる)
- 東京ドーム○個分
- 1日分の野菜
- 100人乗っても大丈夫
例えば上記。
基本的に人は理解できなければ、リスクを取りません(わからないものには手を出さない)
イメージできないものに積極的に関与しようとは思わないので、売る側は「なんとかイメージを持ってもらおう」と四苦八苦します。
【シャルパンティエ効果】対策
事実と思い込みの切り離しが有効です。
言い換えで、より想像できるイメージを伝えてくれるのはいいが、「〇〇そう」は別に事実ではありません。
売り込み側は、結局どのくらいあるかわからないか「少なそう」とは思わせない。何となく「多そう」と思わせる。(好印象を持たせる)
事実→自分の思い込み→判断・行動
この3ステップ自体は変えられないとして、最初の事実が本当にお得か、効果が高いのかは、競合との比較が必要でしょう。
「〇〇そう」は直感的な判断で、すぐに取り出される思考です。
一拍置いて判断すれば、「想像と全然違った」と後悔も少なくなるでしょう。
【シャルパンティエ効果】まとめ
シャルパンティエ効果とは、重さの感覚が視覚的な大きさの影響を受けた結果、重さが同じでも体積の小さいほうが重く感じられる心理効果。
広告やセールスコピーを見た際、その文言に対して印象を持ってしまうのは避けられません。
ただ、その後「だからどうした」とメタ的に自分の思考に客観性を持たせられれば、その後の行動を理性的なものにできます。
「衝動的にでも行動する」が後々どうなるか誰にもわかりませんが、最低でも「リスクはあるか」を考えるといいでしょう。
では、また。