この記事では、断捨離にメルカリ(フリマ)が向かない理由と、それでも出品したいあなたへ、アドバイスとコツを解説しています。
どんなに「捨てるのはもったいない」とか「まだまだ他の人に用途がある」と言っても、響かない。
それは、メルカリを「本当にしたいこと、継続したいこと」に出来る人は、ほぼ皆無だからです。
ぜひ、最後までお読みください。
断捨離にメルカリ(フリマ)が向かない理由
結論は冒頭に述べましたが、それ以外の理由は以下の4つ。
- 発送までの作業が多い
- 単純にモノが減らない
- 費用対効果が合わないことが多い
- 相手に主導権がある
順番に見ていきます。
作業が多い
- 写真撮影、商品説明文の記載、相場のリサーチなど、出品の手続き
- 購入の際や取引において、メッセージのやりとりなど、事務手続き
- 商品を封筒に入れたり、プチプチで覆う、梱包作業
- 配送所やコンビニへの持ち込みによる、配送手続き
出品から取引完了までの流れが上記。商品1つ1つにこの4つのステップを踏む必要がある。そして、メッセージのやりとりは想像以上に面倒くさい。
例えば、服を出品するときは、実際の服(公式やメーカーの写真では、本当に実物があるかと疑われる可能性がある)や表裏の写真、サイズ、着丈、梱包方法(しっかりプチプチはあるかなど)、配送手段を記載しないと、即購入がされにくい。
即購入は、基本的には購入時の値段かそれ以下(検索した際に、同じ商品で最低値段)だけです。サイズで配送料が変わるので、梱包を安く済まそうとすると、余計に頭を使う。
以上の工程を楽しめればそれでも問題ないですが、ただでさえ他にやりたいことがあったり、お部屋をいち早くスッキリさせたりしたいなかで穏やかに行えるか。
単純にモノが減らない
理由は単純で、自分としては相当安くしたつもりでも売れないから。
- それでも買う人にとっては高い
- もともと自分の所有物は「高く価値がある」と錯覚する(心理学で保有効果)
- 相手はこちらの事情など知ったことではない
また、売れるまでキレイに保管していないといけないし、スペースも占拠します。要するに考えることが増えます。
費用対効果が合わない
10%の手数料と配送料(基本こちらが負担)がデフォルトになります。出品者はそこを考えて値段を設定しますが、高すぎては誰も買ってくれません。
せっかく丁寧に梱包しても、作業時間を時給換算すると、微々たるものになりやすい。
何より「これだけ〇〇したのに、誰も買ってくれない」という相手からすれば、理不尽な怒りやイライラを抱え込む人もいるでしょう。
相手に主導権がある
稀少なモノ(競合がいない)以外、相手は何も自分から買う必要がありません。
メッセージのやりとりもしても売れないし、相手からの注文もあるかもしれない。
購入されるタイミングもわからないので、「〇日以内に送らなければならない、作業をしなければならない」となる。あまりに外部条件(自分の裁量で行えない)ことが多い。
サービスを使う以上、自分でコントロールできない部分は当然ありますが、そういったサービスは避けた方が精神衛生上は良く、客観的にもそうでしょう。
メルカリより単純に「捨てる」を選択する
それでも「せっかく売れるなら」と、断捨離に尻込みしてしまう気持ちもわかります。
ただ、潔く捨てることを勧めるのは、何よりも「早くスッキリした方が気持ちいい」という精神的な充足感だけではありません。
その時間を仕事や本業のために「何が出来るか」と考えたり、実際に費やしたりした方が経済的にもいいからです。
人が一番稼げるのは、何をしたときか。
→「労働」したとき。
メルカリは労働といえるか?
→基本的にはいえない。
要するに、メルカリに費やす時間より、労働を最大化するために時間を使うことが効率的となる。
そもそもメルカリに出品するためには、モノが手元にある必要がある。そのモノ自体は、「労働」を通して獲得したもの。
「労働」という効率的な手段で獲得したモノを、効率的に悪い手段(フリマ)で手放すのは筋が通らない。
これは、何よりも副収入や小遣い稼ぎといった額面だけの話ではありません。「日々、小さいことでも考えなければならない」を減らすのは重要。
ただでさえ、日々追われることがある(仕事や学校の準備、家事)のに、追加で作業を増やしてしまう。
なんとも説教くさいですが、それほど「もったいない」「売れるから」という呪縛は強いと個人的には思います。
それでも出品したいあなたへ
今までの話で、「それでも短時間でお金が戻ってくるから、フリマを利用している」という方もいるでしょう。
そこにメルカリを使う意味合いがあります。要するに、メルカリで費やした時間が自分の時給(ほかに一般的な時給や最低賃金など)より高いから使う、低すぎる場合は使わない。
そもそもあまりに利益の見込みがほぼないときは、「メルカリを使おう」という発想にすらなりません。それは無意識でも、作業とそれに見合った対価を計算しています。
そこにもっと自覚的になりましょう。「買ったほうが早い、または売ることが自分の負担にならない」と直感的に思えるか。
- まったく同じ商品が直近(できるだけ早く)すぐに売れているか
- 時間単価にあった利益が見込める(商品の値段÷作業時間が自分の時給以上)
- 「これは売れるだろう」と直感的に思えるもの
例えば、メルカリを使う基準としては、上記が考えられる。これ以外は基本的に、ごみに出しましょう。
最後の「直感的」は意外とバカにできません。例えば、Nintendo SwitchやiPhoneの需要が高いのは、誰でも予想がつきやすいでしょう。
- 最低値段か、相場より1割程度に値段を落とす
- なるべくまとめ売り(箱、ケーブルなどがあれば)
- 商品説明文の充実(使用期間、製品状態を特に)
- 【値下げ不可】と記載←重要
面倒なやり取りを極力排除するためには、以上を実践しましょう。
また、宅配買取を使うことも1つの手段になります。例えば、大量にある同種のもの(本や服)、ブランド品など。
- 梱包資材無料(自分で用意しない)
- 送料無料(相手負担)
- 見積もりはメールや電話1つ、申し込みフォームも簡潔(個人の特定に最低限)なもの
- 自動承認(いかなる値段になっても、文句をいわない)を選択する
ただし、条件としては上記がおすすめ。これなら梱包資材の宅配か、梱包後の集荷だけが外部条件(自分のコントロール外)になります。
自動承認においては、自動承認になっていいものだけにし、買取側と値段交渉したいものは、メルカリを避ける。
以上の条件が見つからず、「利益に見合わない、面倒」と直感的に感じたなら、さっさと捨てましょう。
【断捨離にメルカリは面倒】まとめ
メルカリを使うときに厄介になるのは、「どこまで自分の欲を抑えることができるか」でしょう。
自分の欲を出しすぎれば、結局売れずに、自分だけが損をする。
大事なことは、自分の失敗や損失を潔く認めること。これを次の買い物に活かしましょう。
その際には、モノの出口戦略(処分にどういう工程が必要か)も考えることがセットです。
そもそも「売りに出すか」と悩む時点で、満足したモノか自分で納得して買ったモノではない。本当に必要なら「そもそも売ろう」という発想にならないでしょう。
メルカリはあくまで目的ではなく、手段です。数多のテクノロジーと一緒で、メリット面とデメリット面をしっかり考えた上で、賢く付き合いましょう。
では、また。