「〇〇の熱愛報道 気になるお相手は」。
このような続きが気になるようなタイトルに潜む「ツァイガルニク効果」について解説。
実生活での有効活用から、振り回されないための対策まで、ぜひ最後までお読みください。
ツァイガルニク効果とは?
完了した事柄より、まだ完了していない事柄の方が気になり、記憶に残りやすい心理傾向。
心理学者のクルト・レヴィンとブルーマ・ツァイガルニクによって提唱されました。
「人は何らかの欲求が未完了の場合は緊張感が持続しやすく、それが達成されることで緊張感が解消する」という仮説から心理学実験で実証されています。
- 続きはCMのあとで
- 試験の後、出来た問題より出来なかった問題を思い出す
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例えば、上記。
ツァイガルニク効果は、強力なモチベーションを誘発しますが、中断された仕事が多いと「早く終わらせないと」とストレスのもとにもなります。
【ツァイガルニク効果】活用、対策
個人での活用場面と、マーケティングで使われる場面の2つで見ていきます。
有効活用
「まだあのタスク残っているな」と、あえてキリの悪いところで切り上げる。
キリの良いところで終わらせると満足感から、作業をそこで切り上げてしまう可能性が高い。「続きを再開したい」という気持ちを連続的に作り出します。
生産性、作業効率を高めるために行われる「25分作業して、5分休憩する」というポモドーロ・テクニックがあります。
この手法も作業をこまめに中断して、集中力と持続性を高めています。
また個人の場面では、未完了のタスクの管理が必要になってくる。そのため、スケジューリングやTodoリストの活用をお勧めします。
対策
ツァイガルニク効果は、マーケティングにも用いられます。
ただ「続きが気になる」=「その続きが自分のメリットになる」かは別問題。余分に時間とお金を搾取されるかもしれません。
また人は、継続途中のサービスを完了前に放棄するのを嫌う(サンクコスト効果)があるため、最初を慎重に判断する必要があります。
商品にしろサービスにしろ共通点は、小出しにしてきて、最後まで行動を継続させてくる(焦らしてくる)こと。
- 全体像、終了時間などの「物事の終わり」を直接聞く
- 「続き」を時間やお金など、コストを支払うほどのものか考える
- 「ここまで知ることができればいい」と、自分の基準を持っておく
対策として考えられるのは、上記。
大事なのは、主体性を持つこと。ツァイガルニク効果そのものはどうにもできませんが、行動の前に「自分の判断」をワンクッションおきましょう。
【ツァイガルニク効果】まとめ
作業効率において毒にも薬にもなる「ツァイガルニク効果」。
作業を1つ1つきっちり片付け、次にしっかりと時間通りに動けるなら、中途半端に仕事を残すべきではないかもしれない。
ただ、人は1回の休憩でだらだらしてしまうこともある。集中力が持続しないかもしれない。
そんな時に、「あえて未完了の状態でタスクを残しておく」という選択肢は、ツァイガルニク効果を引き起こし、モチベーションを高めます。
未完了のタスクを多くしすぎない限り、役立つことが多い「ツァイガルニク効果」をぜひ、実生活で活用してみてください。
では、また。