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【脳構造】モノの購入では決して満足が続かない理由

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突然ですが、あなたは初めて買ったブランド品を覚えているでしょうか?

服やバッグ、アクセサリーなど、ジャンルは問いません。

その当時でのおそらく大きな買い物だったのではないでしょうか?

それ故に覚えている方は多いのではないかと思います。

では問いましょう。

「2回目に買ったブランド品は?」と。

 

1回目に買ったブランド品では感動や興奮を覚えたのに、
2回目にはそこまで興奮しなかった経験はありませんか?

回数は問いませんが、買う回数を重ねるごとに
全然満足しなかったという経験はありませんか?

そういった「満足しない」には理由があるといわれたらどうでしょうか?

 

この記事ではモノが満足を持続させない理由を
とある実験から見ていきます。

ポイントは「側坐核」というドーパミンを司る脳の器官にあります。

ぜひ、最後までお読みください。

 

人は幸福に慣れてしまう生き物である

 

あなたが幸福を感じる瞬間はいつでしょうか?

 

  • 欲しいモノが手に入った時
  • 仕事ぶりが評価された時
  • 家族ができたとき

 

人生では様々な幸福が訪れる瞬間があります。
この時に脳は前向きな知覚をします。

ただ時間経過と共に、新たな状態にも慣れて
幸福感はもとの水準に戻ってしまいます。

付き合った時の嬉しさや結婚した感動が持続的ではない
ことを考えるとわかりやすいですね。

ここである研究を見てみましょう。

 

研究

心理学者のフィリップ・ブリックマン、ダン・コーツ、ロニー・ジャノフ・バルマンの3人が時間経過と幸福の関係を測るために、1978年に研究を行いました。

 

1つのグループは幸福な状態に

1つのグループは不幸な状態に

 

2つのグループの幸福レベルを追跡しました。

 

結果

時間が経つにつれて、現状に適応して
1年後には幸福のレベルが以前の状態に戻る。

 

この現象はヘドニック・トレッドミルと呼ばれます。

ヘドニックは「快楽」、トレッドミルは「ランニングマシン」のことを指しており、
幸福感は一時的に高まっても、すぐに慣れてしまいます。

 

この実験でわかることは

幸福は相対的である

ということです。

 

なぜ、2回目のブランド品に満足できないのか?

「1回目の買い物に比べて、幸福感が高まりにくい」という

心理的な作用が働くからなんですね。

 

しかし、ヘドニック・トレッドミル現象は

前向きな変化だけではなく、期待値にも反応します。

 

ドーパミン を司る「側坐核」

 

まず、ドーパミンとは一言でいうと

「快楽や多幸感を司る脳内物質」です。

何か良いことがあると、ドーパミンが放出され
私たちは快楽を感じます。

 

そしてドーパミンを司る脳の器官に
側坐核と呼ばれる部分があります。

意欲や感情を左右する側坐核が快楽に大いに関与します。

 

ある研究を見てみましょう。

研究

被験者は勝つとお金がもらえるゲームをします。
負けると何ももらえません。

またゲーム前に勝つ確率を教えられます。

 

お金さえもらえれば、幸福感が高まるのでは?

 

勝つ確率が高くなればなるほど
側坐核は活性化しなかったんだ

 

勝つ確率が25%のゲームに勝つと

側坐核の活動は急激に活性化します

 

逆に勝つ確率が75%のゲームに負けると

側坐核の活動は急激に低下します

 

結果

快楽はお金が貰えるという刺激だけではなく、
お金を貰いにくい状況でお金を貰えることによっても得られる。

 

この実験でわかることは

快楽はドーパミンの絶対量ではなく、
期待値と比較した相対量で決まる

ということです。

 

達成が難しければ難しいほど
達成した時に、より嬉しくなるのはこのことが理由だったのです。

 

【モノの購入では決して満足が続かない理由】まとめ

 

以上、2つの研究から

快楽や幸福感は相対的なものであることがわかりました。

 

初めて買ったモノがもたらす幸福感や快楽は

時間経過と共に元の状態に戻る(ヘドニック・トレッドミル現象)

 

また同じようなものを買えば、

側坐核が適応して期待値が上がり、満足しなくなる。

 

この2つがモノの購入では決して満足が続かない理由です。

 

結論

高いモノを買う「刺激」は量ではなく、期待値もあわせて反応する。

 

モノに対する浪費は幸福や快楽の点からは
持続的に続かないことを知れば
買い物で失敗することが少なくなります。

 

ぜひ、あなたもこの機会に支出を見直してみてはいかがでしょうか?

 

では、また。

 

 

 

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