「結婚」を意識する歳になると、「結婚」という単語に視覚的にも聴覚的にも注意が向く。
そんな「カラーバス効果」について解説。
活かし方と注意点とあわせて、ぜひ最後までご覧ください。
カラーバス効果とは?
ある特定の事柄を意識し始めると、関連した情報が目に留まりやすくなる心理効果。
ラッキーカラーがその日、よく目に入る
好きなブロンドを身につけている人をよく見かける
例えば、この2つ。
我々は五感を通じてキャッチする情報を、無意識のうちに「自分に必要か」を基準に選別しています。
そして常日頃から意識している事象を、積極的に認識し始めます。
カラーバス効果は、カラー(色)だけではなく、人の欠点などネガティブなものにも作用します。
人は一度ネガティブな印象を抱くと、その人のネガティブな言動に、より注意を向けてしまう傾向があります。
さらにたちの悪いことに、そのネガティブな言動は1回だけではなく、過去から何回もしていると思い込む。(一貫性バイアス)
そして、原因もその人の内的要因(性格など)に理由を求め、相手の事情(急いでいたなど)を軽視してしまいます。(根本的な帰属の誤り)
【カラーバス効果】活かし方
何か習慣を作ったり、物事を成し遂げるためにも、カラーバス効果は大いに活用したい。
カラーバス効果の大きな教訓は、「自分に認識できないものは、ないものと同じである」ということ。
カラーバス効果が働かない、選択的知覚がない状態は、特に注意を向ける物事がないということ。
なにも、「成長したい」「目標を達成する」などポジティブで世間的に称賛されるものでなくてもいい。
自分が回避したいこと(失業、破産、大事な人を失うなど)は誰しもあるはずなので、そこに注意を向ける。
その回避法にカラーバス効果が働けば、大きな障害を回避する1つのきっかけになるかもしれません。
【カラーバス効果】注意点
まず、学術的な研究、実験がないということ。この言葉が使われたのは、加藤昌治さんの『考具』という本から。
そして、情報を集め始めてから「確証バイアス」というバイアスに陥る可能性があること。
確証バイアスは、「自分がすでに持つ先入観や仮説を支持するため、無意識的に自分に都合のよい情報ばかりを集める傾向」を指します。
自分が「好意を寄せて、現在進行でハマっている」ものに、わざわざ反対意見やネガティブな感想を集めたがる人はいません。
そうして、世間や一般常識ではマイナーといわれるものでも、どんどん自分にとって「正解」となっていきます。
それ自体悪いことと一概にいえませんが、反対意見や違う視点を入れないと、全体像が構造上見えてきません。
なので、自分のなかで「これしかない」というものを見つけるためにも、幅広く情報を集めることを基本姿勢としたほうがいいのではないでしょうか。
【カラーバス効果】まとめ
カラーバス効果とは、ある特定の事柄を意識し始めると、関連した情報が目に留まりやすくなる心理効果でした。
カラーバス効果は、何か物事にハマると自動的に発動します。
なぜなら熱中するとは、その物事に積極的に注意を向けることに他ならないから。
強く欲している状態、ハマっている状態は、より深く掘り下げると、良くも悪くもその人の個性や差別化につながります。
日頃の日常生活で、自分が解決したい悩みや問題意識を持つだけで、カラーバス効果により解決策となる出来事がふいに現れるかもしれない。
そのためにも、ただ1つ「何でも強く意識する」こと。これを習慣化しましょう。
では、また。