「傷ついた一言が、頭の中でぐるぐると回って離れない」。
このような忘れたいのに忘れられない心理現象、「皮肉なリバウンド効果」について解説。
実験や対処法についても簡潔に解説しています。ぜひ、最後までご覧ください。
皮肉なリバウンド効果とは?
あることを思い出さないようにすればするほど、かえって対象が強化され、忘れられなくなること。
それが叱責や何気ない一言だと、不安や気分の落ち込みが強くなっていきます。
「〇〇」について考えないようにする、またしないように言われる。
考えないようにする時点で、その言葉が浮かび上がってしまう。
結果的に禁止された物事について、より意識を向けることになり、記憶が強化される。
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一番の問題点として、内容によっては今現在ストレスを受けていないのに、自分でストレスを増幅させてしまうこと。
【皮肉なリバウンド効果】実験
アメリカのウェグナーという心理学者が、1987年に「シロクマ実験」と名付けた実験を行いました。
シロクマの映像を3つのグループに見せたあと、それぞれ別の課題が言い渡されます。
- A:シロクマのことを覚えておく
- B:シロクマのことを考えても考えなくてもいい
- C:シロクマのことだけは絶対に考えない
結果、一番シロクマの映像を覚えていたのは、Cのグループでした。
【皮肉なリバウンド効果】改善策
実験では、「他のことを考える」ことでシロクマ効果が軽減されました。よって「他のやるべき事をやる」ことが対策の1つになります。
「どうにかしようとする」は一番ダメな対策です。とういうか、抑えつけは出来ないでしょう。
より考えてしまうと、その感情が増幅されることは、数多くの研究で証明されています。
このような「考えたくないのに、考えてしまう」などのストレスへの対処法やぐるぐるしてしまう思考については、以下の記事で解説しています。
【皮肉なリバウンド効果】まとめ
内省は大事ですが、ある程度で打ち止めしたほうが、皮肉なリバウンド効果を考えても得策といえそうです。
起きてしまったことはしょうがないとして、結局できることは、「次どうするか」だけです。
リバウンド効果は基本的にネガティブな出来事なので、「次にその出来事に遭わないにはどうするか」を考える。
相手が人なら、「どうすれば、相手がその行動をしなくなるか」を考えるといい。
アクションベースで考えると、事態は好転する可能性が高くなることでしょう。
では、また。