相手に「もっと客観的な視点で行動できないのか」と、考えてしまう。
このような偏った考え方は、「ナイーブ・リアリズム」と呼ばれる認知バイアスにあるかもしれません。
対策とあわせて、ぜひ最後までお読みください。
ナイーブ・リアリズムとは?
「自分は客観的に現実を認識し、偏見なく物事を理解している」と考える状態。
ここでいうナイーブは、「臆病な」という意味より「純粋な」の方で、リアリズムは、「現実主義」と訳されます。
ただ判断に「主観的なものがない」ということはあり得ないので、多少でもずれが生じてきます。
- 利己的な人
- 自分を棚上げにしている
- いつも勘違いしている
ナイーブ・リアリズムに陥る人は、以上のように他人から思われているかもしれません。
【ナイーブ・リアリズム】対策
基本姿勢として、「自分の判断に多くの主観的な考えがないか」を考えるメタ的な思考が必要です。
- 自分が可愛いと思うものを一方的にシェアする
- 自分が腹が立つことに、相手も同じように腹を立ててくれる
- 部屋が寒いと思い、部屋の温度を上げる
最後は極端な例ですが、自分の体感温度という主観的なものから、勝手に「他の人も寒いだろう」と勘違いしています。
- 数字やデータで客観性を担保する
- 「どう思う?」と会話の主語を変える
- 周囲の意見を募る
具体的な行動としては、以上のことが考えられます。
ただ、「自分も客観的に物事を見れていない」と否定的な考えは、「この意見やあの意見も結局は主観的」という考えを強める可能性があります。
結果的に、表立って発言したり、行動したりすることをためらう可能性がある。
発言や行動にはどうしても主観が入り込むが、しっかりと相手のことも考えていることを自認すると良いでしょう。
【ナイーブ・リアリズム】まとめ
そもそも科学的知見では、「知覚は主観的なものである」という裏付けがなされています。
受け取る情報が主観的なものである以上、そこからアウトプットされる情報は、どうしても主観的なものになってしまう。
「自分の意見には客観性があり、偏見がない」ではありません。
「自分の意見は少なくても主観的になってしまい、偏見がどうしても入り込んでしまう」です。
そして我々にできるのは、「いかに客観性を持たせるか」ということ。
この視点を持つと、メタ的に自分を見つめ直す、1つのきっかけとなるではないでしょうか。
では、また。