睡眠療法で用いられ、こちら側の要求を優位にする手法「混乱法」について解説。
原因と対策と合わせて、ぜひ最後までお読みください。
混乱法とは?
人が混乱して判断に迷う状況になると、考えるのが面倒になり、差し出された答えに賛同しやすくなる傾向。
混乱しているということは、自分の中で正解を出せていない状況です。
そこに1つの妥当と思える正解(逃げ道)を示すと、そこに行きたくなります。
特に自分に解決のための手段が不足している場合(知識不足など)ほど、専門家からの意見に流されやすくなります。
- 知識の豊富な人だから
- 親身に相談にのってくれたから
- 昔お世話になった人だから
上記のような項目が安心を生み、正しい判断を鈍らせます。
オレオレ詐欺が良い例。予想のつかない状態に身内がなったとき、家族は頭が真っ白になり混乱します。
自分では何をすればいいか、判断がつかず相手の解決策にすがる。その結果、お金を振り込む。
【混乱法】原因
一言でいえば、正しい知識よりも安心や安定を求めるから。
そこでは、事実が真実であろうとなかろうと、問題になりません。
「自分の頭が混乱して、何も出来ないという状態」を一番に解消したい。
解決策として提示されたものの真偽はわからなくても、今の状況を解消してくれるなら、そっちの方がいい。このようになります。
【混乱法】対策
対策として考えられるのは、以下の3つ。
- 一旦持ち帰る
- ある程度知識を持っておく
- 相手の真意を汲み取ろうとする
一番上から重要です。
一旦持ち帰る
時間を置くこと、相手から物理的に遠ざかることで、混乱法の影響を軽くします。
「相手の言っていたことが本当に正しかったのか」を調べましょう。
ある程度知識を持っておく
ケースは限られますが、何かしら商品を買う場合に有効です。
「用語が全然わからない」ことが混乱を生むなら、事前知識で、混乱の度合いを軽くします。
販売員の方も出来るだけ、会話のレベルを落としてくれるでしょうが、予備知識があるだけ、より細やかな条件を提示しやすくなるでしょう。
重要なのは、販売員の意見に100%頼るのではなく、「一意見」までレベルを落とす、もしくは疑問点の解消に使うに留めます。
相手の真意を汲み取ろうとする
相手はただ自分を混乱させようとするわけではありません。その後の誘導が重要です。
「なぜ相手はこの行動を自分にさせたいのか」と考えるといいでしょう。
とはいえ、これは「ある程度の判断能力」が残っていないと難しいでしょう。
【混乱法】まとめ
混乱法は、基本的にこちらが望む状況に引き込みます。
しかしそれが相手にとって有利、不利どちらになるかは状況によります。
セミナーや会議で、突然黙る。それまで話半分で聞いていた人はその「変化」に一気に引き戻される。
そして、注目を集めてからまた話し始める。
これは、自分にとって有益である(話を再度聞いてもらう)と同時に、集中力を保たせる配慮ともとれます。
悪用厳禁ですが、「この混乱は相手の利益となるだろう」として、効果的に用いることが有効となるでしょう。
では、また。