企業がレビューやお客様の声を載せる理由の1つ「社会的証明」について解説。
社会的証明が起こる条件や、程よい付き合い方もあわせて解説しています。
ぜひ、最後までお読みください。
社会的証明とは?
多くの人が選択した行動や振る舞いを、自分の行動指針にすること。
「多くの人がこうしているのだから、そうしておけば問題ないだろう」と思う。
- 試験会場の最寄駅で、周りの同年代の流れについていく
- 平積みされている本の横に数少ない本。これを見て「この本は売れている」と思う
- お客様の声やレビューを参考にする
例えば、上記。
【社会的証明】条件
不確実性と類似性の2つです。
不確実性
何が正解かどうかわからない状況に、社会的証明は発動しやすいです。
- 今の自分の状態がわからない
- 今の状況に対して知識、経験不足
- 自分の自信がない
例えば、上記。
このとき、判断材料が自分の中にはないので、社会的に「良いとされるもの」をとりあえず選択しておくことになります。
類似性
自分がしていることと、他人がしている行動が類似しているときに社会的証明が起こります。
わかりやすいのが「流行」。あるファッションがブランドやインフルエンサーを通じ、喧伝される。
ファッションに関心が高い人や、似た服装をしている人が真似をし、人口が増えていく。
それが一般層や、ファッションを参考にしたい人へのロールモデル、社会的証明となっていきます。
【社会的証明】程よい付き合い方
社会的証明は「〇人が使っているから何?」「レビューはあくまでもレビュー」と一蹴することも可能です。
とはいえ何千件もあるレビューで星5が90%超えている商品が優れていないわけではないことも事実。
毒にも薬にもなるのが社会的証明です。この項目では程よい付き合い方を考えます。
後悔するか
社会的証明は、「世間の考え方や他人の意見に振り回された」と感じた時にデメリットになります。
例えば、流行りのエンタメやグルメに乗っかるだけなら、数千円の出費と数時間の時間経過で済みます。
その日、他にやることがあっても「リフレッシュできた」と別の考え方もでき、後悔は小さい。
ただそれが人生の大きな選択なら?
一生向き合うことになる問題なら?
こう考えると、社会的証明はあくまで1つの考え方に変わります。
同時に「自分はどうしたいのか」「パートナーの意見も聞こう」と視野が広がります。
社会的証明に従ったとしたら、「自分が強く後悔するかどうか」を考えましょう。
機会費用という考え方
後悔するかどうかについて、有用な考え方の1つに、機会費用という言葉があります。
機械費用とは?
ある選択をしたために、失った機会のこと。
仕事を選べば、家族と過ごす時間が減る
友人との時間を選べば、家でゆっくりする時間がなくなる
自分のなかで「ここだけは譲れない」という境界線を持つと、社会的証明に振り回されにくくなります。
逆をいえば、こだわりがないものについては、大いに社会的証明を使うといいでしょう。
「使えればいいもの」を時間をかけて吟味する意味はほぼありません。
「長く生き残り、普及しているもの」は通常の用途において、特に不便に思う点が少ないという証明でもあります。
長い間、自分以外の人が商品をふるいにかけています。自分がわざわざ実験台になる意味はありません。
【社会的証明】まとめ
社会的証明は、どこまで参考にするかが非常に難しい。
あったほうが基本的には良いですが、「万人受け=自分に当てはまる」とは限らないことも事実。
常日頃からマイルールを一時的にでも決めておき、基本的にはそれに従う。
ただ、修正の余地がある(社会的証明の方が説得力がある)なら柔軟に変えていく姿勢も持ち合わせる。
そうして、自分の軸を固定するデメリット(視野が狭くなる)と社会的証明のデメリット(自分が最終的な責任を負えないから後悔しやすい)を中和させていく。
必要なのは問題意識と、それに伴う「何に注意するか」、時間です。
自分が熱中したいものに、より判断力やエネルギーを残していくために、社会的証明をうまく活用していきましょう。
では、また。