集団において、嫌な慣習が続く理由でもある「多元的無知」について解説。
「明らかに不効率だったり、意味がないのになんでこんなものがあるのか」という物事の理解の一助になるかもしれません。
対策とあわせて、ぜひ最後までお読みください。
多元的無知とは?
多くの人がある特定の価値観や規範を否定しているにもかかわらず、「他の多くの人はそれを受け入れている」と思い込むこと。
一言でいえば、「自分の考えはマイノリティである」と誤解すること。
社会心理学者のオルポ.F.Hが提唱しました。
- 定時でも帰れない
- 裸の王様を前に言い出せない人
- トイレットペーパーの買い占め
例えば、上記。
多元的無知の特徴は、表向きは賞賛や支持を表明しながらも、内心では軽蔑や侮辱していること。
- 空気が読めない人と思われる
- 長期的にグループの不利益になる(嫌々な行動しかしていないため)
- 同調行動(周りに合わせる)の発生
- 認知的不協和で、徐々に自分の考え方が変わり、悪習慣が身につきやすい
デメリットは上記。
最悪なのは、「自分はそう思わないが、多くの人がそう思うならそうなのだろう」と受け入れて、従うこと。
【多元的無知】対策
「多元的無知」は自分1人の問題ではない点が厄介ですが、原因はコミュニケーション不足にあります。
そのため、「自分以外の人がどのような考えを持っているのか」をまず知る必要があります。
ただ、本当に自分が少数派というリスクもあるので、「相手と軽い感じかつ1対1で話す」という小さなアクションから、グループの雰囲気を探りましょう。
そこから話し合いや、改善のための具体的なアクションプランに落とし込みましょう。
【多元的無知】まとめ
多元的無知やその反対概念である「偽の合意効果」(自分は多数派であるという錯覚)は避けられません。
それは、人は普通になりたいのと同時に、普通になりたくないとも思うから。
平凡も平凡でメリットはありますが、それでは自分の人生に意味を見出しにくい。
「自分が多数派か少数派であるか」を気にしてしまうのは、人の本能や特性上避けられないが錯覚である以上、対策は必要です。
まずは何より、「自分の考えや価値観が絶対的なものではない」と自覚する。
対話や発展した人間関係はそこから始まります。
では、また。