「これだけ頑張ったのに何か違う」
「入る前と後での、ギャップが大きい」
このような葛藤を生み出す「入会儀礼効果」と呼ばれる、社会心理学の用語を解説。
対策とあわせて、ぜひ最後までお読みください。
入会儀礼効果とは?
ある結果を得るための条件が厳しいほど、条件をクリアしたあとの対象物への評価が高まること。
- 抽選
- 難関〇〇(大学、試験など)
- 行列に並んだ体験
例えば、上記。
- ハードルの高さ
- プロセスの複雑さ
- 費やした時間の長さ
条件として挙げられるのは、上記。
入会儀礼効果は、「認知不協和理論」で説明できます。
例えば、入会儀礼を果たしたが、そこまでグループに良い印象を持てない。
そのとき、「苦労して入会した」と「グループに悪い印象を抱く」。この2つの現実が併存します。
そのグループを変えるよりは、自分のグループに対する印象を変える方が容易なため、自分のの認知を変えることを選択してしまう。
正直な気持ちを認めることは、自分の過ち、程度によっては愚かさを認めることにもなります。
自分を守るためにも、グループに対する評価を高めるように、自分の認知や判断が変わります。
【入会儀礼効果】対策
入会儀礼効果は、自分が投下した時間やお金などのコストを悔やみます。
そのようなコストはサンクコスト(埋没費用)と呼ばれ、取り返せません。
サンクコストにおいて大事なことは、他の機会を考えること。「今の私」と同時に「別の選択肢がある私」を考えます。
そういった別の選択肢に想いを馳せることで、1つの価値観や考えに縛られなくなるでしょう。
ひいては、その集団でなくてもアイデンティティの確立ができる手段を思いつけるかもしれません。
【入会儀礼効果】まとめ
入会儀礼効果は、行き過ぎると過去の栄光にすがり付くような人を生み出します。
その地位や名誉までの大変さは事実かもしれませんが、往々にして人は自慢話を聞きたくないもの。
正確にいえば、自分にとって学びがなければ話半分になってしまう。
そして、入会儀礼効果は何より、自分の素直な気持ちとの葛藤があります。
最終的には、認知的不協和でポジティブなイメージに変わっても、長期的にはメリットは少ないでしょう。
自分の理想と今の自分のギャップに対し、どのようにアプローチするかは人それぞれですが、目を背けることだけはしないようにしたいものです。
では、また。