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【意外とそうかも?】スリーパー効果とは?意味と対策を解説する

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最初は「そんなバカなことがあるか」と思っていても、次第に「意外と間違っていないかもしれない」と感じる。

 

そんな、「スリーパー効果」についてこの記事では解説。

 

その他、メカニズムや具体例、対策について述べています。

 

ぜひ、最後までご覧ください。

 

 

 

スリーパー効果とは?

 

信頼性が低い情報が時間経過に伴い、不信感が和らぐことで、相対的に信頼度が高まること。

 

時間の経過とともに情報源(誰が言っていたか)は眠り、その情報の内容のみが頭に残ります。

 

初めて聞いたときは「流石に嘘でしょ」と思っても1ヶ月も経つと「ちょっと信じられるかも」と思考に変化が出てくる。

 

となると最終的に残る情報が事実になってしまいます。

 

別名「居眠り効果」、「仮眠効果」と呼びます

 

スリーパー効果は、「情報源に対して信頼性が低い」、「情報のインパクトが大きい」。

 

この2つが揃うと効果が大きくなります。情報のインパクトが小さいと、情報源と内容の2つが忘れ去られます。

 

【スリーパー効果】メカニズム

 

人間は情報を知った際に、「情報はどこからきたのか」、「情報の中身はどのようなものか」、という2つの観点から情報の信憑性を判断します。

 

最初のうちは「情報はどこからきたのか」ということに関心が向き、情報の信憑性が強く判断されます。

 

そして情報源が信頼できない相手だった場合、内容を鵜呑みにしません。

 

しかし、ある程度の時間が過ぎると、情報源の方が内容より忘れさられる傾向にあります。

 

提唱者である心理学者のカール・ホブランド氏は、プロガンダ(政治宣伝)映画を通じて、兵士の扇動効果を研究しました。

 

結果、9週間後に兵士の約半分は内容を忘れていたものの、思想的影響やそのメッセージ(戦争肯定)は残り続けていたことを発見しました。

 

脳の構造上、人は理屈で遅く処理するより、感情で素早く処理する傾向にあります。

 

内容は吟味せず、好き嫌いで判断しやすい。そのため、難しい内容より、そのときの感情、どう感じたかに強く影響されやすいことになります。

 

【スリーパー効果】例

 

ワイドショー

 

最初は信頼性が低い、根拠が弱い情報に対して「さすがに無理がある」と思っても、情報のインパクトに引っ張られる。

 

そして1日、1週間と繰り返し報道されると、その内容を信じやすくなります。

 

選挙活動

 

選挙カーや街頭演説。大音量で流されると演説内容は良くても、不快な気分になります。

 

しかし、投票所に行く頃(時間が経過している)、内容よりも名前やキャッチフレーズが記憶に残っています。

 

政治的関心が低い人は「知っている名前だから」「そういえば〇〇と言っていたな」で投票してしまう。

 

【スリーパー効果】対策

 

ここでいう対策はスリーパー効果」を仕掛けてくるものに向けての対策で、「スリーパー効果」自体は消せません。

 

スリーパー効果自体を消すには、根底を考えると、脳構造自体を変化させないといけないので、土台無理な話。

 

ビジネスにおいて、スリーパー効果は3点で仕掛けられてきます。

 

  • 単純接触効果
  • ブーメラン効果
  • キャッチコピー

 

順番に見ていきます。

 

単純接触効果

 

スリーパー効果は約1ヶ月持続します。よってビジネスを仕掛けてくる側は、最初は諦めるかもしれません。

 

しかし、長期スパンで商品・サービスのメリットをあの手この手(対面、SNS、電話など)で魅力的にしてきます。

 

これはスリーパー効果を狙うと同時に「単純接触効果」(接触を増やすことで興味が上向いていくこと)も狙っています。

 

新商品・新サービスの場合にしろ、既存サービスからの乗り換えにしろ、大事な点は2点。

 

譲れない点を明確にする

こちらの不満をしっかりと解消するか

 

相手側の強みも、こちら側の不満点と合致しなければ意味がありません。相手の要求、強みの一方的押し付けはそもそも相手にしない。

 

このような考えを「マーケットイン」と呼びます

 

そもそも人は物事を自分ごととして、捉えられないと基本的に行動変容しません。

 

他人事として処理できれば、それに越したことはないからです。

 

ブーメラン効果

 

ビジネスを仕掛けてくる側は、「ブーメラン効果」に気をつけてきます。

 

ブーメラン効果とは、ある行為がその目的とは逆の行動に繋がってしまうこと。

 

AからBという商品を薦めれば薦めるほど、相手は反発して、逆にBに固執します。

 

  • 「ぜひ、この機会に」
  • 「今しか値引きしていない」
  • 「今なら全額返金」

 

このように捲し立てられればするほど、それをする気が削がれていくのではないでしょうか。

 

そのため、相手は絶妙な距離感ではありつつも、商品・サービスを薦めてきます。

 

この場合は「初心忘るべからず」で当初の不快感、嫌悪感を忘れないようにしましょう。

 

キャッチコピー

 

「情報のインパクトが大きい」ほど、スリーパー効果は大きくなります。

 

過激的なタイトルや宣伝は、第一に注意を惹きつける(注目してもらわないことには何事も始まらない)ためですが、スリーパー効果も狙えます。

 

とはいえ、「気になる」「クリックしたい」誘惑の克服はまず難しいです。

 

紙媒体を活用する
→新聞、雑誌はリンクを踏む必要がない

 

そもそも開くwebサイトを減らす
→その際、リンクが少ないものを選択すると尚良い

 

官公庁などの信頼できるサイトを使う
→信頼できればできるほど、スリーパー効果は弱まる

 

対策としては上記が考えられます。

 

【スリーパー効果】まとめ

 

スリーパー効果は、人間の記憶の特徴を使われているため、認知バイアス全般に言えることですが、克服そのものはできません。

 

不必要な情報を効率よく記憶から消すシステムでもあるので、うまく付き合っていく必要があるでしょう。

 

とはいえ、スリーパー効果は選挙、ワイドショー、ゴシップ雑誌、都市伝説など射程は意外と狭いです。

 

上記のものには極力触れなければ、対処はそこまで不可能ではありません。

 

気をつけるべきは営業活動でしょうか

 

ネガティブで不正確な情報ほど、拡散されやすい現代で、ソースチェックはますます必要です。

 

その際にスリーパー効果に陥らないように、日頃から信頼性の高い情報以外には極力触らないとよいでしょう。

 

それがまた難しいのですが

 

では、また。

 

 

 

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