自分に都合の良い出来事ばかりを優先的に記憶する傾向、「ポリアンナ効果」について簡潔に解説。
「自分に都合の良い記憶」は、ケースによっては、正常な判断を狂わせます。ぜひ、最後までお読みください。
ポリアンナ効果とは?
コミュニケーションにおいて、ネガティブ(後向き)な言葉よりもポジティブ(前向き)な言葉を多く用いて、「大きな影響を及ぼしたい」という人間の普遍的な傾向。
- 人の心を動かす
- 人々の支持を集める
- 自分の記憶に残りやすくする
ここでいう「大きな影響」は、例えば、上記。
ポリアンナ効果は、アメリカ合衆国の心理学者チャールズ・E・オスグッドが提唱しました。
ポリアンナ効果の由来は、小説『少女ポリアンナ』の主人公、ポリアンナに基づきます。
彼女は、どんな辛いことでもその中にポジティブな面を探す「よかった探し」というゲームをする。
彼女は、何にしろ楽観的・肯定的に物事を捉え、ポジティブな記憶を蓄積し続けます。そして周りの人々に大きな影響を与える。
記憶のメカニズムにおいて、自分の感情は大きな影響力を持ちます。
出来事に関して、ポジティブに捉える程度とネガティブに捉える程度を同じにしたとき、ポジティブな知覚が優先される。つまり記憶されやすくなる。
「同じにしたとき」というのがポイントで、無理にポジティブに捉えれば、様々な問題が発生します。
【ポリアンナ効果】まとめ
ポリアンナ効果のミソは、主人公に見られるポジティブな面を優先すること。その行動が「よかった探し」ですが、これは行き過ぎると問題です。
理由は単純で、ネガティブな面を見なければ、「内省」できないからです。
また同じような出来事に遭遇した際に、他の選択肢を用意できない。日常的に繰り返される出来事なら余計に自体は悪化します。
ポリアンナ効果は、バランスと、ケース・バイ・ケースの問題であることを自覚して、物事のポジティブな面を見つけると良いでしょう。