「まさかあの人があんなことするなんて」。
このような意見に潜む「一貫性バイアス」について解説。
「一貫性バイアス」との付き合い方とあわせて、ぜひ最後までお読みください。
一貫性のバイアスとは?
人の過去の行動や言動、態度に現在も変わらずに「一貫性がある」と思い込んでしまうこと。
「前行った時に店の雰囲気が悪かったから、今回も悪いだろう」と思い込むことが例に挙げられます。
一貫性バイアスは、良い印象を相手に抱かせることもできますが、悪い印象にも同様に働きます。
自分が相手に会うとき、初対面が親切にしている場面か、人に叱責している場面かで、第一印象はもちろんのこと、その後の印象も変わります。
事実はわからないのに、勝手に自分の中でストーリー(〇〇さんはこうゆう人かな)を作り上げ、次回会う時に少なからず影響されてしまいます。
【一貫性バイアス】付き合い方
- 「いつもは優しいけど、急に意地悪してくるかもしれない」
- 「いつもは感じ悪いけど、急に距離を詰めてくるかもしれない」
- 「今日は接客態度を変えてくれるに違いない」
可能性はあります。ただ限りなく低いから「今日も昨日と同じだろう」と一貫性の原理が働く。
いつも批判的に「今日は〇〇に変わっているだろう」と疑えれば、もともと一貫性のバイアスは存在しない。
また、そんなにいちいち疑っていてはキリがありません。
当人が変わっていれば、その都度合わせた方がラクで、そもそも我々はそうするしかない。
「不変な人間などいない」ことを自覚する。
我々は「変わっちまったな、あいつ」という物寂しい気持ちに、折り合いをつけるしかできない。
なぜなら「相手が環境や価値観で変わってしまうこと」は自分ではどうにもできないから。
厳密にいえば、働きかけしかできません。その後は自分のコントロール外です。
このように、「自分でコントロールできるもの」と「自分でコントロールできないもの」を分ける。
まずは、この2分法で物事を考えると、「一貫性バイアス」とうまく付き合えます。
【一貫性バイアス】まとめ
一貫性バイアスは、よくよく考えるとおかしいものです。なぜなら、自分は「過去とずっと同じ」と思えないから。
それが他人になると、「一貫性がある」と思いこむ。その人も同じように歳をとるのに。
このように「自分のことを棚上げにする」バイアスは数多くあります。
自分を顧みるためにも、ぜひ、以上の記事を参考にしてみてください。今まで気づけなかった新たな視点があるかもしれません。
では、また。