「世の中には○○したいと思っていてもできない人がたくさんいる。なのにお前は今○○をやろうとしない。もっと○○するべき」
このように言う人が陥る「誤った二分法」について解説。
対処法と合わせて、ぜひ最後までお読みください。
誤った二分法とは?
他の選択肢を考慮せず、独断的に2つの選択肢だけしか考えない、または考えさせないこと。
- 仲間にならないなら、敵とみなす
- 世の中には「良い人」と「悪い人」がいる
- 好きでなら嫌いということ?
例えば、上記。
「好きでなら嫌い」は、その中間である(普通や関心がない)を排除しています。
その他、「モートンの熊手」と呼ばれる例もあります。
【誤った二分法】原因
原因となるのは以下の4つ。
- 強制(圧力をかける)
- 単なる無知(中間にあるものや他の選択肢があることを知らない)
- 希望的観測(こうあって欲しい)
- 決めつけ・偏見(〇〇するやつはろくでもない)
どれも他の選択肢が理由はどうあれ排除され、グレーゾーンや全く正反対になる可能性を考えていません。
自分が望んだ結果にならないことは、誰でも嫌がります。現実に対して自分の認知(考え)を歪めます。
【誤った2分法】構成
誤った2分法はこのような理論構成になっています。
- AをしないとBになる。
- BではC(ある結果)が成就しない。
- ゆえにAをしないとCは成就しない。
この場合、反論として
- 1でB、2でCにならない結果を示す。
- 1、2の根拠を質問する。
- A→C以外の選択肢を示す。
上記の3つが挙げられます。
【誤った二分法】対処法
主に2つです。
他の選択肢を考える
何が除外されているかを考えるとよいでしょう。
AかBかを迫る相手は、Cを意図的に隠しているかもしれません。
一般向けのモデルを買うか、プロ向けのモデルを買うか。
営業マンが迫ってきたときは、「買わない」という選択肢が隠されていることに気づきましょう。
グレーゾーン(中間)があることを知る
「好きか嫌いか」と単純に二項対立で断言できるものは、決して多くない。
男女の仲だけでも
- 普通
- 関心がない
- 友達としてなら付き合える
- 嫌いではないけど、あまり相手にしたくない
- 恋人は無理
- 生理的に無理
ざっとこれだけあります。
面と向かって「嫌い」と言うのも憚られるので、「そうじゃないけど〇〇」と言いたくなるものではないでしょうか。
【誤った二分法】まとめ
冒頭で述べた「世の中には○○したいと思っていてもできない人がたくさんいる。なのにお前は今○○をやろうとしない。もっと○○するべき」。
これは、それぞれの主張自体には問題はありません。事実の列挙ではあるでしょう。
ただ周りがどう言おうと、それらは無関係。勝手に関連付けするところに問題があります。
誤った二分法は、現実に対して、歪んだ解釈をもたらします。そして歪んだ解釈が元なので、自ずと導き出される結論も歪んだものになる。
AかBかで考えると、ラクであります。ただ偏見や思い込みを生み出す原因の1つになるでしょう。
では、また。