「私が〇〇しなかったからだ」。上記のような文言が口癖になっている人に見られる「個人化」について解説。
対策とあわせて、ぜひ最後までお読みください。
心理学における「個人化」とは?
関与の有無に関わらず、自分に責任を疑うこと。
- 問題への思考放棄(自分のせいにしておけば、そこまで考えなくてすむ)
- 責任の所在を明らかにしたい(自分のせいにしておけば、もやもやしない)
- 他人の糾弾のダメージを軽くする(自分のせいにしておけば、ひとまず防御できる)
- 人のせいにできない(人のせいにすべきでないという信念が強い)
個人化を行う理由は上記。
共通する点は、「自分のせいにしておけば、ラクである」ということ。
ただ、抱え込まなくていい問題まで抱え込むと、様々な不調につながるでしょう。
【個人化】対策
他人の責任まで「自分のせい」とするなら、自分の責任と区別する必要があります。
「自分の責任はどこまであるのか」という問題について、1つ考え方を紹介します。
この考え方をベースにして、客観的なデータや事実に照らすと、自分の責任はどこにあるかが見えてきます。
課題の分離
課題の分離とは?
「これは誰の課題か?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離し、最終的に関わる人物を考えること。
一言でいえば、「最終的に影響を受けるのは、誰か?」を考えます。
子どもに対して「宿題をしなさい」というのは親ですが、「勉強しない結果(最終的な影響)」を引き受けるのは子ども本人です。
課題の分離は、「人はどこまで関与すべきか」について、有効な示唆を与えてくれます。
そして、影響しあう関係なら「自分が相手より出来そうなこと」「自分の強みをどう活かせるか」を考える。
そこから、先の責任は自分は負わない。それは消極的な選択でなく、結果的に相手を助けることになります。
すすんで相手の課題を引き受けては、自分も消耗して相手も成長しなかったり、気づきを得られなかったりするでしょう。
【個人化】まとめ
個人化の傾向に陥る人は、自他境界と呼ばれる、自分と他人の区別が曖昧になっていることが多い。
また「責任」という抽象的な概念を扱う分、問題解決が難しい。「〇〇しなければよかった」と思うのは日常茶飯事。
ですが、そのことをしっかりと認めながら、課題の分離を通じて自分の課題を粛々とやっていく。
それが周り巡って相手やチームの助けとなり、自分がやりたいことを小さく分解する上でも、有益となるでしょう。
「認知の歪み」は他にも項目があります。ぜひ、以下の記事を参考にしてみてください。
では、また。