何回も聞いているうちに、この曲が好きになった。
こんな出来事の裏にある「単純接触効果」について解説。
ビジネスや恋愛にも使われる心理的効果ですが、仕掛けてくる相手に向けての自己防衛策もあわせて記載。
ぜひ、最後までお読みください。
単純接触(ザイアンス)効果とは?
繰り返しの接触で警戒心が薄れ、親近感や好感を感じる心理的効果。
1960年代後半にZajonc, R. B.によって取り上げられたことから、「ザイアンス効果」とも呼ばれます。
- 帰省したとき、故郷の景色にホッとする
- 何回もCMの曲を聞くうちに、不快感がなくなる
- 何回も会ううちに、「この人悪くないかも」と思う
例えば、上記。
単純接触効果は、物や人、味や匂いまで、範囲は広範にわたります。
【単純接触効果】使用例
営業
定期的な訪問で、顧客の悩みや不満を聴くことで、親近感を抱いてもらえます。
また「わざわざ来てくださる」と相手に印象づけると、その苦労を押し測る。
「こちらも何かお返しをしなければ」と相手はもやもやとした気持ちを抱きます。
広告
広告の1つにリターゲティング広告というものがあります。
これは、過去にアクセスしたWebサイトに関連する商品やサービスの広告を、繰り返し配信するもの。
アクセスしたということは、少しでも興味を持っていることの表れ。
繰り返しの配信で好感、親近感を持ってもらおうとします。
メルマガ
頻度は媒体によって異なりますが、継続的な配信を行う。
結果、顧客が価値を感じるようになると、好感を抱いていきます。
【単純接触効果】対策
対策をする理由は、そこで勧められる商品やサービスが「本当にいるか?」疑わしいから。
一言でいえば、線引きをしておくことでしょう。それは譲れないものを明確化することです。
この分野のサービスなら「これはないと困る」ということを明確化しておけば、それがない時点で突っぱねることができます。
基本検討しない。なぜなら、本当に必要なら自分から行動しているから。「使えればいいもの」程度なら営業されても心は動きません。
それでも、あるプロダクトやサービスにおいて、情報を逐一追うことは出来ない。また「意外とこれいいな」と思うことがあることも否定できない。
ただそれは、自分のコントロール外(発生そのものは避けられない)とする。
それだけに構っていられるほど、あなたは暇ではないはず。
【単純接触効果】まとめ
相手も過度な接触は逆効果(何回も来てうざい)となることを知るので、バランスを取ってきます。また、好きな曲や味も、何回も繰り返すと逆に嫌いになります。
よって最終的には「無意識でもそれを使っている」(依存状態)になることを望んでいます。(飽きられたら困るので)
きっかけが単純接触効果なら、そもそも付け入る隙を与えない。
それは、一旦親近感を抱くと、その感情に一貫性を持たせるよう、自分の認知が歪められるから。
それよりは、自分の判断から「これはいい」と思えるものやサービスを選びとっていく。
その場合、仮に失敗しても、後悔は少なくなります。他薦は、相手に責任を負わせることも出来てしまう。
相手が本当に邪な考えなく接触してきても、無知から結果的に損をしているかもしれない。それも他責につながります。
「人に薦められたからそうしてた」ではなく、「そうとしても自分の価値観や判断が入った」をワンクッション入れるようにしましょう。
では、また。